撮 影
カメラマン|瀬尾直希
記 事
堀越佳琳
Kenchiku
Story

アウトドア好きなご夫婦と元気な女の子2人の4人家族。
長年暮らしてきたマンションは、増えていくキャンプ用品の収納や、奥様が生業とするインドキルトの販売のための撮影・保管スペースに少し手狭さを感じていました。暮らしと仕事、趣味のどれも心地よく楽しめる住まいを求め、戸建てを検討することに。
いろいろ調べていく中で、ますき工務店の住まいづくりに共感いただき、土地探しから一緒に計画をスタートしました。
限られた条件も一工夫でより豊かに
土地は住宅が建ち並ぶ密集地の一角にあります。
間口に比べ奥行きのある敷地は、南側には建物がすでに建っていたため南に開くことは難しい―――。限られた条件の中、東西方向が抜けていることに着目しました。

建物全体を東側に寄せ、手前にはご家族の愛車であるハイエースを駐車できるスペースを確保。東側の窓越しにはお隣のお庭の緑を借景として取り込んだことで、限られた土地でもカーテンを閉めずに暮らせ、やわらかな光や四季の移ろいを感じられる住まいとなりました。

シンプルな箱だからこそ広がる暮らし
木造ドミノ住宅の大きな特長は、凹凸の少ない「シンプルな箱」。
構造は主に外周部で確保しているため、内部に必要な柱はわずか2本のみ。間仕切り壁を自由に取り払え、大きながらんどうの空間を実現できます。凹凸が少ない形は外気の影響を受けにくく、断熱性能を高めることにもつながります。「シンプルな形」だからこそ耐震性・断熱性に優れ、安心して長く暮らせる住まいとなるのです。
上棟直後、お子様たちは記念にお家の柱へ名前を刻み、つくる過程から住まいづくりを楽しんでいただきました。

また、シンプルな箱だからこそ暮らしのスタイルに合わせて自由にカスタマイズできるのも魅力のひとつ。お気に入りの家具や植物、雑貨を置きながら、少しずつ自分たちらしい特別な空間に育てていくのも楽しみですね。
手仕事がつむぐ思い

正面の外壁の杉板は、M様ご家族が自ら、DIYで一枚一枚塗装したもの。
慣れない作業に苦労しながらも、色を重ねた時間は家族の大切な思い出となりました。
そして、その板は大工さんの手によって形になり住まいの顔に。
見るたびにその時の思い出がよみがえります。住まいは設計者や職人さんだけではなく、住まい手さんも共につくり上げていくものです。人の手と思いが重なって生まれるものは、より温かみや愛しさを感じられるのだと思います。それぞれの趣味や仕事、日々の暮らし、作り手の思いがひとつなり、未来へと暮らしをつむぐ家が形になりました。
撮 影
カメラマン|瀬尾直希
記 事
堀越佳琳
Kenchiku Date
設計監理
ますき工務店
ますき工務店
木造2階建て
96㎡|29坪
建物性能
耐震性能
耐震等級3|許容応力度計算実施
断熱性能
断熱等級6|HEAT20 G2|UA値0.31W/㎡•K
気密性能
建築時測定結果|0.2 ㎠/㎡
構 造
テクノストラクチャー工法
断熱仕様
屋根断熱|ネオマフォーム140㎜
ー
壁付加断熱|ネオマフォーム100㎜
76㎡|23坪
2024年|注文住宅
建物仕様
屋 根
ガルバリウム鋼板 竪ハゼ葺き
外 壁
ガルバリウム鋼板|杉板張り
開口部
YKKap APW330
床 材
埼玉県産•西川材 スギ
室内壁
オガファーザー貼り 無塗装
天 井
クロス貼り