撮 影
しだらまさひろ
記 事
増木工務店|髙木
Kenchiku
Story
増木工務店スタッフ髙木の自邸です。
増木工務店入社以前の2011年に建築条件付の土地を購入し、指定の建築会社で新築しました。
土と緑を残し、未来を見据えた増木の住まいづくりに携わる中で、自分の暮らしを見つめ直し、大規模にリノベーションする事で地域に愛され、次の世代へ住み継がれる住まいにしたいと考えました。
量販型の住宅から増木の家に
まだ新しいのにもったいないと思われるかもしれません。
メンテナンス費用や高い光熱費を払い続けあと20年もすると、あちらこちらに不具合が生じ、住み替えや建て替えなんていう事もあるかもしれません。それなら、メンテナンスをする前に「耐震性•断熱性能•木の設え•街の風景」をつくる住まいに蘇らせることで、コストだけでなく心豊かに暮らせるのではないか。
何より自分が増木の家に住みたいと思ったのが一番の理由です。
また、私と同じように立地を優先した結果、築年数の浅い住まいでも不安や不満を感じている人も多いのではないか?全部取り入れるのは難しくても、様々な形で手を加えることができれば、暮らしを変えられるのでは?と考え、築浅リノベーション計画がスタートしました。
周辺環境から考える
今回の計画にあたり、改めて自宅の周辺環境を俯瞰してみました。
T字路に建つ高さ10m近い自宅が、高台から黒目川までつながる風の通り道を遮っている事に気づきました。屋根の高さを下げて平入に架けかえることで、屋根の傾斜にのって風が川の方へ流れたら素敵ではないですか。南北に風が通り抜ける、この地域の風土に沿った住まいになりました。
構造を整える
新築時、暮らしの要望をそのまま形にした間取りの住まいは、耐力壁の位置がバラバラ。地震波を入れた
シュミレーションでは、余計な力が下階にかかっている事がわかりました。壁の位置を整え、屋根の高さを変える構造計算を実施し、耐震性能を向上させました。
壁はつくらない。居場所をつくる。
構造を整え、不要な壁を取り除いたのに、また壁を建ててしまっては、空気のながれや視線が抜け
ずもったいないので、間仕切り壁は建てずにスケルトンの状態で空間をつくりました。これは私たちが新築住宅で実施している木造ドミノ住宅と同じ考え方です。
建物をスケルトン(構造)とインフィル(設備•間仕切り壁)に分け、暮らしの変化にあわせて空間構成を変えることができれば、世代が変わっても自由に変化させることができるという住まいです。
床の仕上げや家具、カーテンでなんとなく空間を分け、窓や照明、造作ベンチなどで色々な所に居場所をつくる事で、家族のプライベートを確保しながら気配を感じらます。
暮らしの設えに楽しさを
増木工務店に入社してから建物づくりを楽しむ職人さんや、住まい手さんなど、沢山の出会いがありました。部屋の中心にある木のキッチンや玄関の古建具、手摺の格子など、つながりを大切に住まいに取り込むことで性能だけでなく、つくり手の温もりや遊び心を感じられ、日々の暮らしを豊かにしてくれると感じています。
撮 影
しだらまさひろ
記 事
増木工務店|髙木
Kenchiku Date
設計監理
株式会社 増木工務店
株式会社 増木工務店
木造3階建て
105.65㎡|31.95坪
建物性能
耐震性能
耐震等級3相当|許容応力度計算実施
断熱等級7|HEAT20 G3|UA値0.26W/㎡•K
断熱性能
気密性能
建築時測定結果|0.3 ㎠/㎡
構 造
木造在来工法
断熱仕様
キューワンボード 161㎜
高性能グラスウール 100㎜
キューワンボード 70㎜/正面のみ111㎜
107.05㎡|32.37坪
2024年|リノベーション
建物仕様
屋 根
ガルバリウム鋼板 竪ハゼ葺き
外 壁
焼杉張り
開口部
アルス夢まど 木製窓|YKKap APW330
床 材
埼玉県産•西川材 スギ/サワラ
室内壁
オガファーザー貼り 無塗装
天 井
オガファーザー貼り 無塗装