撮 影
カメラマン|しだらまさひろ
記 事
増木工務店|堀越
Kenchiku
Story
いつか小さなお店を持ちたい
自分の好きなことを仕事にして、小さなお店を持つことを夢見ていたご夫婦。
以前は、ご夫婦それぞれ都内の飲食店と美容室に勤めていらっしゃいましたが、ある転機をきっかけに独立を決意され、ご相談いただいたのは「今の住まいに、小さなお店を増築できないか?」というご依頼でした。
計画地は第1種低層住居専用地域。
建築基準法により増築可能な店舗面積は最大50㎡までという制限がある中、既存の住まいの間取りや形状、建ぺい率、接道条件などを一つ一つ確認していき、街並みとの調和も考慮しながらご提案させていただきました。
地域の方が集う、街かどの小さなお店
お店があるのは、広い通りから一本入った静かな小道沿い。
まちの喧騒から少しだけ距離を置いた場所に、知る人ぞ知る隠家のようにひっそりと佇んでいます。
ご夫婦それぞれが得意とするレストランと、美容室。
お店のロゴのモチーフにもなっている、三角屋根の外観が特徴的で、既存の住まいとゆるやかに区別されつつも、街に自然と溶け込むように、全体の印象を引き締めています。

店舗内のあたたかな雰囲気が道ゆく人にも優しく届くように、お店の正面には大きなガラス窓が設けられています。限られた店舗空間ですが、勾配天井で高さと広がりを感じる設計にしました。
お施主様がセレクトされた小物や家具、植栽にも個性が表れており、空間の魅力を引き立てる見どころの一つになっています。

小商い建築のすすめ
「暮らしの中に、好きなことを活かした小さな仕事を取り入れたい」そんな思いを形にするのが、小商い建築です。
住まいの一角で焼き菓子店を開いたり、週末だけアトリエを営んだり、個人サロンや個人事務所など、小さな規模だからこそ自分のペースで、地域と繋がりながら無理なく続けられる、それが小商い建築の魅力です。
"暮らす"と"働く"が、ちょうどいい距離感で交わる、そんな住まいのかたち。
木造ドミノ住宅の特徴である、スケルトン&インフィルで、より一層暮らしの可能性はぐっと広がります。

昨年末のオープン以来、静かな住宅街にありながら、口コミやSNSでお店はじわじわと話題に。地域との繋がりも生まれ、街かどの小さなお店に地域の人たちが集う場所になりました。
お店を訪問すると、ご夫婦の仕事に対する真剣なまなざしと、溢れる笑顔、そしてお客様の楽しげな様子が印象的でした。
地域工務店として、まちに開く建築に携わることができたこと、とても嬉しく思います。
◆レストラン|dining kitchen ~an Rodzina~
◆ヘアサロン|Hair Salon ~an Rodzina~
撮 影
カメラマン|しだらまさひろ
記 事
増木工務店|堀越
Kenchiku Date
設計監理
(株) 増木工務店
(株) 増木工務店
木造平屋建て
239㎡|72坪
建物性能
耐震性能
耐震等級3相当|許容応力度計算実施
ー
断熱性能
気密性能
ー
構 造
テクノストラクチャー工法
断熱仕様
屋根断熱|ネオマフォーム100㎜
ー
壁付加断熱|ネオマフォーム100㎜
49㎡|14坪
2024年|店舗
建物仕様
屋 根
ガルバリウム鋼板 竪ハゼ葺き
外 壁
ガルバリウム鋼板|塗り壁
開口部
YKKap APW330
床 材
フレキシブルボード
室内壁
エコフリース貼り
天 井
クロス貼り|合板現し