齋藤 洋高

バックパックにテントや寝食に必要なものを詰込み山歩きをしていると、最小限の住まいの在り方が見える気がする。自ら担ぐ事のできるものをセレクトして過ごす時間は穏やかである反面、常に自然と対峙する事が求められる。
私たちの住まいは周辺環境を読み解きエネルギーゼロの状態の建物を敷地に配置するところからスタートする。次に風の通り道や陽のあたり方をシュミレーションしながら建物周りの環境を土と植物の力を借りながら整備していく。最後に夏の暑さや冬の寒さの中でも安心して暮らす事が出来る温熱環境をつくり出すために最低限必要なエネルギーを算出して設備でそれを賄う。
建物はスケルトン＆インフィルをベースにした間取りが自由に可変するドミノ住宅。
経年美化により時と共に魅力が増し、資産価値としても毀損する事のない建物と環境を創造していきます。