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【新座の歴史】武蔵野台地と、新座の成り立ち

埼玉県新座市
新座市の地図

東京都に隣接し、都心へのアクセスと落ち着いた住環境をあわせ持つ新座市には、長い歴史があります。今では住宅やお店が並ぶ新座の街も、かつては武蔵野台地に広がる原野でした。

人々はこの土地を開拓し、水を引き、畑を耕し、木々を育てながら暮らしを築いてきたそうです。

街の風景は時代とともに変わってきましたが、その土地が持つ地形や自然、そして人々が環境と向き合ってきた知恵は、今もこの街の中に息づいています。


index

》武蔵野台地に広がっていた、かつての風景

》水を引き、土を拓いた「野火止用水」

》畑と雑木林が育んだ、武蔵野の暮らし

》これからの街に、土地の記憶を活かす


》武蔵野台地に広がっていた、かつての風景

新座市は、武蔵野台地の一角に位置しています。

武蔵野台地は、現在の埼玉県南部から東京都の多摩地域にかけて広がる台地です。火山灰に由来する関東ローム層に覆われた場所が多く、周辺の低地とは異なる地形を形づくっています。

台地は、周辺の低地と比べて浸水リスクが低い場所も多く、古くから人々の暮らしの場となってきました。


武蔵野台地や野火止台の歴史から知る、埼玉県新座市の暮らし

新座市内には、黒目川や柳瀬川に沿った低地と、その間に広がる野火止台地があります。

旧石器時代から古墳時代にかけての遺跡も数多く残されており、この土地が長い時間をかけて人々の生活の場となってきたことがわかります。


一方、台地の上では、水の確保が暮らしを営むうえで大きな課題でした。豊かな土地に見えても、人が住み続けるためには、水を確保し、畑を耕し、自然の条件に合わせて土地を活かす工夫が必要だったのです。

こうした土地の特徴と向き合いながら、人々は新座の暮らしを築いてきました。その歴史を語るうえで欠かせないのが、「野火止用水」です。



》水を引き、土を拓いた「野火止用水」

江戸時代、川越藩主だった松平伊豆守信綱は、野火止台地の開発を進めるため、玉川上水から水を引く計画を立てました。

そして承応4年(1655)、家臣の安松金右衛門らによって野火止用水が開削されます。


水に乏しかった台地へ水を届けるこの事業は、地域の暮らしを大きく変えるきっかけとなりました。用水は飲み水や生活用水として使われ、農業にも利用されるようになります。


野火止用水
野火止用水

水が得られるようになったことで、新田開発が進み、畑や雑木林が広がっていきました。

野火止用水は、単に水を運ぶための水路ではありませんでした。

水を引くことで土地の可能性が広がり、人々の暮らしが生まれ、地域の風景そのものが形づくられていったのです。


現在も市内に残る野火止用水は、埼玉県指定史跡として保存され、地域の歴史を伝えています。野火止用水沿いは遊歩道のように整備されている所が多くあるので、野火止用水沿いにお散歩するのもオススメです。


野火止用水の地図(タップで拡大)
野火止用水の地図(タップで拡大)

》畑と雑木林が育んだ、武蔵野の暮らし

野火止用水によって開発が進んだ後には、畑と雑木林が広がりました。

雑木林は、ただ自然に木が生い茂る場所ではなく、人々は薪や落ち葉などを暮らしに利用したり、落ち葉を堆肥として畑に戻すなど、身近な自然の恵みを農業に活かしてきました。


木々を育て、落ち葉を集め、土を豊かにし、そこで作物を育てる。

暮らしと農業、そして自然がつながる循環が、武蔵野の風景を形づくってきたように思います。


新座・平林寺
新座・平林寺

新座市にある平林寺の境内林には、そうした武蔵野の雑木林の面影が今も残されています。

広大な林は、平林寺の修行環境を守るために保全されてきたもので、昭和43年(1968)には国の天然記念物に指定されています。



》これからの街に、土地の記憶を活かす

武蔵野台地の歴史をたどると、人々が土地の条件と向き合い、自然の力を活かしながら暮らしを築いてきたということに、気が付きます。


水が乏しい土地には水を引き、畑を耕し、木々を育て、落ち葉を土へ戻す。

そこには、自然をただ利用するだけではなく、土地の特徴を理解し、長い時間をかけて環境を整えてきた知恵がありました。


のきの根の街づくりでも、建物を建てることだけでなく、その場所にある土や水、緑のあり方を大切にしたいと考えています。

雨が降ったら、その水をできるだけ敷地の中で受け止め、土へと浸透させる。木々や草花が育つ環境を整え、風が通り、緑が身近に感じられる街をつくる。

そうした雨庭の考え方は、現代の暮らしに合わせながら、土地の環境と向き合う取り組みのひとつです。

江戸時代の暮らしと今の街づくりは同じではありませんが、土地の特徴を知り、自然のめぐりを考え、次の世代へつないでいくという姿勢は、時代を越えて通じるものがあるように思います。


2018年建築|新座市 実りある暮らしの街
2018年建築|新座市 実りある暮らしの街

武蔵野台地の上に広がる、新座の街。

この土地が歩んできた歴史に目を向けながら、これからの暮らしにふさわしい環境を考えていく。のきの根は、そんな思いから、住まいと緑、そして人々の暮らしがともに育つ街を目指しています。

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