top of page
受賞報告

2019年10月31日

Good Design Award 2019

新農住コミュニティ野火止台

「先祖代々引き継がれた800 坪の畑を購入してもらえないか」 地主様からの相談から、この街づくりが始まりました。 相続税の支払いや後継者不足のために、 手離された農地が次々と宅地化されていく現状。このまま都市から緑が失われ続けて良いのだろうか。 地場の工務店として地域のためにできることは何か。 様々な自問自答を経て出した答えは、 元の畑のかたちを残しながらそこで人々が暮らしを営む 「農ある暮らし」の街づくりでした。


元地主さんが農業アドバイザーとしてこの街の暮らしに 参画することで畑を手離した後も農業に携わることができ、 この街に住む人々はプロの農家さんに教えてもらいながら 気軽に「農」を楽しむことができる環境。



街をコンクリートで覆うことはせず、畑だった頃の 良好な土をできる限り多く残して街の中に畑をつくり、 木々が雑木林のように住まいを覆ってくれる緑の街は 機械に頼るだけでなく、 街全体の自然のクーラーで 街と住まいの温熱環境をつくります。

また、15棟の住まいにおいてそれぞれエネファーム、 全館空調パッシブエアコンなどの高性能な設備と、 家族のライフスタイルの変化に対応できる可変的な間取り の木造ドミノ住宅、さらに、地震に強い テクノストラクチャー工法を採用。


「自然との共生」が口先だけにならぬよう、そこへ住む人々の 長期的な快適性と、環境負荷の低減を配慮しました。 街にブロックで物理的な敷地境界を設ていないのは、 この絵のように近年希薄になりつつある「おとなりさん」との 繋がりや、「縁」を大切にしたいとの思いが込められています。


 

グッドデザイン賞審査員コメント


農地利活用のプラットフォームとして期待出来る試み。ここに息づく住戸と緑地、そして農作物。それぞれレイアウトされた 場所には「育つ」と言うテーマがあるように思う。農地を育てる、住まいを育てる、緑地を育てる、そして住まい手が育つ。 と言うように丁寧に考えられた自然な設計手法として美しく育つ事を期待しています。


 

関連

▶︎新農住コミュニティ野火止台|分譲地ページ


bottom of page