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現場レポート

2023年11月23日

記事|
Arisa Yamaguchi

ソトダンプラスで断熱性能向上

ソトダンプラスで断熱性能向上

トコみど•築10年の家。断熱性能向上リノベーション工事が着々と進み、外断熱工事が完了しました!

今回の一番の目的でもあった、住まいの「断熱性能向上」。耐震性能は当時から許容応力度計算の耐震等級3を取得していましたが、断熱性能は当時の最高等級だった4等級。この10年で、日本の住宅の断熱性能への意識は一気に変わりました。



省エネ住宅の断熱基準|HEAT20

2020年10月に日本政府が発表した「2050年カーボンニュートラル宣言」により、社会は脱炭素に向けて動いています。

社会全体が出すCO2排出量のうち、住宅が占める割合も大きいことから、住宅の省エネ化が急務となりました。住宅の省エネ化には、断熱性能の強化が必要だといわれており、日本のみならず、世界の主要各国が脱炭素化に向けてさまざまな目標を掲げ、実現へ向けて取り組んでいます。

その一つの指針となるのが【HEAT20】。日本を8つの地域に区分し、それぞれの気候に適した断熱性能の基準値を定めて、グレードで評価しています。断熱性の高さを示す数値は、UA値を用いています。「H28省エネ基準」や「ZEH(ゼッチ)」など他の基準よりも、厳しい基準となっています。



私たちが性能向上リノベーションで一つ基準としているのが「HEAT20 G2レベル|断熱等級6以上」。しかし、新築住宅では、HEAT20 G3レベル|断熱等級7を基準にしていることから、トコみどの性能向上リノベは「HEAT20 G3レベル|断熱等級7」を目指しました。

その実現のため、断熱•気密工事をどのように施工するのか検討を重ねた結果、今回は断熱メーカーアキレスさんの「ソトダンプラス工法」を採用しました。



ソトダンプラス工法を採用した理由

(1):築10年の経年変化を楽しんでほしい

オーナーさんからお預かりしたこの住まいは、10年間とても丁寧に、大切に暮らされてきたのが伝わってくる住まいでした。床や壁の自然素材が10年の月日を経て、より味わい深い空間になっていました。

一般的には、断熱改修というと室内側の壁で断熱工事をすることを考えますが、そうなると、壁紙も新しくなり見た目は新築時に戻ってしまいます。トコみどハウスに関しては、この経年変化の魅力を残したかったので、ソトダンプラスで室内はそのままに外側で断熱工事ができることはとても魅力的でした。


(2):屋根と外壁のメンテナンスを兼ねる

ソトダンプラスを後押ししたのは、もうすぐ迫ってくる屋根や外壁のメンテナンスです。住まいはノーメンテナンスは難しいものです。自動車に車検があるように、住まいも定期的に点検をして傷んでいるところがあればメンテナンスをしてあげることが大切です。

トコみどハウスの屋根•外壁は、雨漏れもなく、まだ5~10年は平気そうではありましたが、近い将来メンテナンスをしなければいけないのは確実でした。であれば、今の外壁の上に断熱材を施工して、新たに屋根•外壁を仕上げることにすれば、少し早い段階でお家を綺麗にできたと考えることができます。


この2つの理由からソトダンプラス工事が始まりました。



元々付いていたアルミサッシを撤去して、既存外壁の上にキューワンボード断熱材:111㎜を貼っていきます。既存外壁の上から断熱を施工することで、解体工事を最小限に抑え、産業廃棄物を減らすことができるのも嬉しい点です。



窓も高性能な樹脂窓へと入れ替えします。窓を設置するためのフカシ材を止めるのは230㎜のビスです。こんなに長いビスを真っ直ぐ打ち込むのも大工さんの職人技です。



全体に断熱材を貼り終えたら透湿シートを貼って、通気胴縁で本締めしていきます。

本日ようやく通気胴縁の施工完了が見えてきました。

断熱材が入って、窓が樹脂窓に変わり、室内温度が暖かくなっているのを実感します。これから外壁工事へと入ります!外壁工事も、楽しみです。



トコみどは、来年1月20日(土)•21(日)でOPEN EVENTを開催予定です。

詳細は決まり次第、またご案内いたします。お楽しみに。


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